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2004.12.22

痛い話

何の因果か、15歳くらいになってから何度か「もう死ぬかも」とおもうようなことがありました。これは比喩じゃなくて本当の話だったわけで、それ以来あんまり比喩で「死にそう」とか言うことはありません。

さて、痛い話なので苦手な人は読まないほうがいいです。この話では僕は「死にそう」にはなっていません。

去年の今ごろは尿路結石で大変でした。まあ尿路結石は誰でも大変なものですが、僕の場合はわりとオリンピックくらいの周期で降りてくるので、結構しょっちゅう大変なのです。
で、去年の今ごろ、背中痛いよ熱でるよとおもっていたら、出口の手前、そう、「先っちょ」で石が詰まりました。先っちょです。石が出口をふさいでいるのだから出て行かなければならないものも出て行かない。

しょうがないので病院にいったのですが、先生が触診して

「あ、ほんとだつまってる。取ろう。麻酔だ。なにかたべた?」
「ええ、回転寿司をさっきたべました」
「さっき?そりゃまずいよ。どのくらい?」
「おなかいっぱいに」

胃の中に食べたものが未消化であるとき、腰椎麻酔は出来ません。もどしたり、もどしたものが気管に詰まったりする危険があるからです。

「しょうがない、麻酔なしでがんばってみよう」
「がんばります」

X線室で確認しながら、先生のとりだした金属棒

「せせせせんせいいいい、それジュネーブ条約違反だよおかあああさあああああんんんん」

そりゃ、本来固形物が存在しない器官の中に固形物が詰まっているのも、もともと痛い話ですが、麻酔なし(寿司食った僕が悪い)でこれを金属の棒でつっついて割って取り出そうとするんだから激痛ですよ。先生とナースさんは一生懸命だし僕も一生懸命だし戦争してるわけじゃないし僕は軍人ではないし先生も敵国軍じゃないからジュネーブ条約は関係ないわけですが、しばらくすると僕がショック症状を起こしてきました。あたりまえです。
ありがたいことに石はアクシズのごとく割れて一部は取り出すことは出来ました。一部は膀胱に戻っていったのですが、まあよしとして鎮静剤を静注されて昏睡しました。

おきたら、バルーンカテーテルがつながっていました。これはつらいこの冬の序章でしかないのでした。
(つづきはもう少し痛い)

医療ミスじゃないですよ。だって全員最善を尽くしたもの。直前に回転寿司くった僕以外は。

流石消利茶 30包
流石消利茶 30包

ウラジロガシですね、ウラジロガシ。

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