イタリアの小さいクルマ
こんな本を読みました。
徳大寺有恒氏っていうのは、率直な気持ちでいうとあこがれます。あれだけ書きたいことだけ書いていて、好きなクルマに乗り放題で、それだけで食えているというのは、氏の著書の内容がどうであるかということ(注1)はおいておいて、ひとつの理想的な人生だから。
この本は単純におもしろかった。まあ、言いたいことはわかるし、言っていることの理屈もよくわかるけれど、全部が全部そういう風にするわけには行かないなぁというかんじではある。だけれども運転においての基本的な心構えとしては、なかなか面白かった。理解できた。うなづけた。
徳大寺節っていうのはあるんだけど、あれはあれで、味があって僕は好意的に受け止めています。
さて、徳大寺氏にはぜんぜん関係ないんだけど、ローマに休暇に出ていたときに市内で見たクルマはみんな小さかったなぁと思い出しました。
各国の小型車がいっぱい走っていました。みんなやたら小さいクルマばかりです。スズキのSWIFTが大型車に見えるくらい。
よく見たのは、国産のフィアット。パンダやプントなどです。チンクエチェントは新旧ありましたが、古いのはよっぽど大事にされているものです。
ランチアの小さいの、ルノーもいっぱい走っていました。フォルクスワーゲンはポロが多いですね。
アメリカ車ではフォードのKaが多かった。あと、Smartが多かったです。日本ではSmartに積極的に載る理由がない(注2)けれど、ヨーロッパでは便利なんだろうなぁ。
日本車で多かったのは、ヤリス(ヴィッツ)、ミクラ(マーチ)。これら本当にいっぱい走っていました。
あと、スズキのワゴンR(ソリオとかワイド+とかいう1200ccくらいの)をオペルの欧州の工場でつくる、アジーラ。ワゴンR+よりもアジーラのほうが断然多かった。
そんななか、僕に存在感をアピールしてきたのはAXIAM。なんと、50ccのクルマ。
日本の50ccミニカーよりよっぽどしっかりしているAXIAM。
聞いたところによると、50ccは免許がいらない(許可があればいい)らしくて、金持ちのどら息子の高校生などが、買ってもらって乗り回したりするそうな。(このへん制度はよくわかんない)
すげー。ほしいけど、日本に輸入したらバカみたいに高くなるだろうし、ナンバーは軽自動車になっちゃうんだろうけど(ミニカー登録はできなさそうだから)ちょっとこれがペペペペペーって走っていたら面白いな、と思いました。
日本に帰ってきてから、しばらくクルマが大きくて不思議な感覚でした。
(でも日本のほうが道はこわくないよ)
(注1)徳大寺有恒氏のクルマ批評は、一貫した主張があるわけでもないし、矛盾も多いし、一刀両断型ではあるから、冷静に読むとばかばかしい批評も多いのだけれども、まあたいていの人間はそういうもんだ、という風に思えば、全体的にはよくまあ観察して批評しているなぁという風に感心する。
(注2)どう考えても、日本で運転する限り、軽自動車前後の大きさのクルマはクライスラーが作るより、日本の軽自動車メーカが作ったほうが扱いやすい。そしてなによりも値段が安い。安全基準だけはSmartのほうがいいけれど、それだって日本の軽自動車はずいぶん頑丈になった。
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コメント
日本の軽自動車は性能・品質ともに世界一と思います。
チンクェチェントはぶん回して乗る車です。
ゆえに、ルパンの乗り方は正しいのです。
投稿: 中村 | 2008.04.24 21:00
中村さん
軽自動車はすごくよくできていますね、最近。
ヨーロッパでは1100cc以上でないと高速道路を走れないので、軽自動車枠のクルマは売られていませんが、軽自動車ベースのクルマは結構ありました。アルトの1100ccとか。
チンクエチェントはイタリアの交通事情にとてもマッチしたクルマでした。ピュンピュン走っています。
投稿: akst | 2008.04.24 22:24